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インフルエンザ変異株「サブグレードK」が猛威。対策の再点検を実施しましょう

インフルエンザ変異株「サブグレードK」が猛威。対策の再点検を実施しましょう

感染症情報

12月に入り、全国的にインフルエンザの患者数が急増しています。
現在、39の都道府県で「警報レベル」に達しており、その流行の中心となっているのがH3N2亜型の変異株、通称「サブグレードK(サブクレードK)」です。
従来の株よりも免疫をすり抜ける性質が懸念されているこの変異株について、現状の正しい理解と、今すぐ実践すべき具体的なアクションを解説します。

主流化する「サブグレードK」とは? なぜ感染が広がりやすいのか

現在、国内の医療現場で確認されているインフルエンザウイルスの多くが、A型(H3N2)の変異株である「サブグレードK」に置き換わっています。厚生労働省や国立感染症研究所のデータによると、直近の検出株の約9割以上がこのタイプであるとの報告も一部で見られます。

従来株との違いと特徴

  • 免疫からの「逃避」能力
    ウイルスの表面にある突起(ヘマグルチニン)の一部に変異が生じています。これにより、過去の感染やワクチンで得た免疫がウイルスを認識しづらくなる(免疫逃避)性質を獲得しており、これまでよりも感染が広がりやすい状態です。

  • 症状の傾向
    38度以上の高熱、強い喉の痛み、咳といった従来のインフルエンザA型の特徴に加え、今回はお子様や若年層を中心に急速に広がっている点が特徴です。
    海外(英国など)の先行事例では、小児の入院数増加も報告されており、家庭内への持ち込みに対する警戒が必要です。

家庭で今すぐ見直すべき「3つの具体的アクション」

「サブグレードK」であっても、基本的な感染経路(飛沫・接触)は変わりません。
しかし、感染力が強まっているいま、対策の「質」と「頻度」を見直す必要があります。

1.「湿度40%以上」と「30分に1回の換気」の徹底

オフィス・学校
暖房使用時は空気が乾燥し、喉の粘膜の防御機能が低下します。
加湿器を使用し、湿度は40%〜60%をキープしてください。
また、CO2モニターなどを活用し、数値が悪化する前に窓を開ける、または機械換気を強める運用を徹底しましょう。

アクション
1時間に2回(30分ごと)数分程度、対角線上の窓を開けて空気を入れ替えるのが理想です。

2. 不織布マスクの適切な着用シーンの再確認

推奨シーン
通勤ラッシュ時の電車・バス内、会議室など「人が密集し、会話が発生する閉鎖空間」では、マスク着用が最も効果的な防御策です。

アクション
咳やくしゃみなどの症状がある場合は、出勤・通学を控えるのが原則ですが、やむを得ない外出時は必ずマスクを着用しましょう(咳エチケット)。

3. 手洗いは「帰宅直後」と「食事前」に石けんで15秒以上

ウイルスはドアノブやスイッチなどを介して手に付着します。
水洗いだけではなく、石けんを使い、指の間や手首まで15秒以上洗うことを習慣化してください。
アルコール消毒も引き続き有効です。

変異株という言葉に過度に不安を感じる必要はありませんが、「いままで大丈夫だったから」という油断は禁物です。
とくに年末年始は人の移動が増え、医療機関も休診となるため、いまのうちに基本的な対策を徹底することが重要です。

また、ワクチンについては、型が完全に一致していなくとも重症化予防効果(とくに入院や死亡のリスク低減)は期待できます。
未接種の方は、かかりつけ医と相談のうえ、接種をご検討ください。

一人ひとりの「持ち込まない」「広げない」という行動が、社会全体の感染抑制につながります。
冷静かつ着実な対応を心がけてださい。

【出典・参考リンク】

インフルエンザに関する報道発表資料 2025/2026シーズン(厚生労働省)

インフルエンザウイルス分離・検出状況(2025/26シーズン、国立感染症研究所)

インフルエンザの流行状況(東京都 2025-2026年シーズン)(東京都感染症情報センター)

インフルエンザQ&A(厚生労働省)

CDC Seasonal Flu Vaccine Effectiveness Studies(CDC)